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話題づくりから価値づくりの広報へ『新・戦略思考の広報マネジメント』を読んだ

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『新・戦略思考の広報マネジメント』を読んだレビュー。

簡単に内容をまとめつつ、今の仕事に絡めながら考えてみました。メモっぽいのと個人の感想ですが、ご参考まで。

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広報=メディアリレーション時代の終焉?

「広報は、メディアリレーションズからステークホルダーリレーションズへと視点を移していく必要がある」『新・戦略思考の広報マネジメント』の冒頭にそう記載がありました。

まさにこれは最近よく議論されている話な気がします。

私の会社では「メディアを相手する今までのやり方じゃダメ、これからはオウンドメディアの時代だ」とよく言われています。テレビ・新聞・雑誌などのメディア相手にリレーションをするよりも、直接コントロールできるオウンドメディアの方がよいのではないかということです。

ただここで「メディアリレーションズからオウンドへ」と「メディアリレーションズからステークホルダーリレーションズへ」と言われるのでは、ちょっと感じ方が違うなと思いました。前者はあくまで手法論、後者は本質論な気がします。

 

メディアチームとオウンドチームといったように、広報を媒体ごとに組織を分けている企業もあるのではないでしょうか。この本を読んで、媒体ごとではなく、ステークホルダーごと(つまりは、ファクトごと)に広報組織や戦略を組んだ方が、今の時代の広報としては相応しい気がしました。

 

製品やその利便性に興味がある顧客・生活者、企業の将来・成長性に興味がある株主・投資家、そして、その企業で働く従業員とその家族。それぞれ求める情報は違いますし企業に対する接し方も違います。

私も去年くらいまで “企業活動” には全く興味がありませんでした。いいものが欲しいので “製品情報” については調べますが、あくまで製品の使い勝手やレビューなどを調べるだけでした。

ただ投資を始めてからはやはり企業活動、特に、今後のカーボンニュートラルに対する企業姿勢や取組みに興味を持ち始めました。製品・サービスが好きな会社と投資先として興味を持つ会社に対する見方は違います。前者は自分にとっていかに良いものを与えてくれるか、後者は社会にとっていかに良い価値を生み出しているか、など。

ということは、広報としても情報の出し方や切り口は変えないといけないんだろうなと改めて思いました。(なかなかそう簡単にはいかないけど)

 

本書内でも、企業の届けるべき価値は3つ、「社会価値」「市場価値」「製品価値」だと記載がありました。そしてそれぞれは以下のような図で表現されており、特に「社会価値」は企業の中核価値として「市場価値」「製品価値」の訴求においても内包しておくことが重要である、とのこと。

 

引用:https://dentsu-ho.com/articles/7651

これら3つの価値づくりが連動することによって、多様なステークホルダーからの評判・好意獲得が可能になります。

もちろんそれぞれの根幹を支えるのはファクトです。いまや、商品やサービスをきれいな言葉や映像で包んで発信するだけでは、ひろく社会に浸透することを期待できません。飾り立てられたメッセージはすぐに見破られてしまうので、実際のファクトが大事なのです。

生活者にとっての価値、投資家にとっての価値、社会にとっての価値、それぞれを真剣に考えながら、どのようにその価値を顕在化させていくか。これこそがいま広報に求められていることなのです。

 

話題づくりから価値づくりの広報へ

今、企業が情報の出し方をコントロールできるオウンドメディアの力が大きくなってきています。だからこそ(アーンド)メディア取り上げてもらうための話題力ではなく、企業価値をどんなストーリーを持って継続的に発信していくかの戦略力が問われているのだと私は考えています。

継続した発信には企業のビジョンの提示が必要ですし一貫性が重要です。また、昨今では、企業のビジョンと社会課題の整合性が求められています。企業が存続し持続的に成長するためには、社会から「価値がある会社だ」と思ってもらわないといけません。

以前は、事業活動の負の側面にはできるだけ触れずに、自社にとって好都合なことだけをアピールする企業が大半を占めていました。しかし、最近、企業の意識は変わりつつあり、負の側面をデータとともに公表し、いつまでにこの数値を半減させるといった数値目標、アクションプランを提示する企業が増えているのだそうです。

まあ確かに、今はどんな情報でも得られる時代。企業イメージを企業の発信でコントロールするのは不可能に近い。そのため、しっかりと世の中の声に耳を傾けてマイナス面もしっかりと受け止めた上で誠実に社会に向き合っていくことを常に企業は考えなければいけない時代なんでしょうね。

 

本書の中で、広報戦略を策定するためには4つのステップが必要だとありました。

引用:https://dentsu-ho.com/articles/7850

①重要ステークホルダーは誰なのか ②そのステークホルダーにどう思われたいのか を明確にした上で、③現状とのギャップを分析し何が足りないのかをよく見極めて ④ファクトを元に様々な媒体を駆使してコミュニケーションを行なうこと、なんだと理解しました。

④のギャップを解消するためには、先ほどからいっているような、社会課題に向き合う企業としての一貫したビジョンをベースに、適切なファクトを様々な媒体で発信していく必要あります。

これこそが一過性の話題作りではない価値づくりであり、今の広報が求められていることだ、と改めて認識することができました。

 

企業価値向上に必要な”8つの広報力”とは?

最後に、8つの広報力についても触れておきたいと思います。

本の中では「情報収集力」「情報分析力」「戦略構築力」「情報創造力」「情報発信力」「関係構築力」「危機管理力」「広報組織力」の8つの力が紹介されていました。

特に「戦略構築力」が近年求められていることが書かれていました。

引用:https://dentsu-ho.com/articles/1184

 

自分ゴト化して考えてみると、私も最初は、広報といえば情報発信のイメージがありました。そして広報経験を積んでいく中で、世の中と企業との接点をいかに見つけて世の中の人たちに共感してもらえるようなメッセージを作れるか(=情報創造力)を『PR思考』などを元に学んできました。

 

 

本書内でも、広報は、社内各所に埋もれていたファクトをベースに、魅力的な価値に仕立てる企画・プロデュース能力が必要だと書かれています。

 

また、SNS担当をしていたときは、ファンとのつながりの重要性も身に染みて感じていました。点の露出を続けることへの疑問は広報業務にはつきものなので、情報をベースにいかにファンとの関係性を作っていくか(=関係構築力)これは大事な広報力だと改めて思います。よくメディアリレーションとオウンドでの発信の違いに関する議論で出てくるポイントでもあります。

さらに、危機管理力情報収集力に感じては、以前、『SNS担当の実務|②情報発信だけじゃない!SNS担当がするべき3つのこと』という記事でも紹介した通り重要ですね。SNS時代だからこそより重量になっているポイントだと感じています。

 

「広報組織力」「情報分析力」「情報戦略力」に関しては本書で改めて重要性を感じました。おそらくいまたりてないポイントなんだと思います。改めてこの点についてはまたゆっくり考えていみたいと思いました。

 

『新・戦略思考の広報マネジメント』はおすすめか?

今、私は企業の広報で、オウンドメディアの担当をしています。オウンドメディア担当なので、本当にこの「話題性」より「本質的な価値」を考えることは非常に多いです。まだ、自分の仕事まで落とせてないけど、この本に書かれていたことで頭がちょっと整理された気がします。

広報に携わる人たち(広報組織が大きい会社の人は特に)には、一度読んでみるのをおすすめします!

 

ちなみに私の上司は、Kindleでデジタル版を買ったあとにやっぱり大事な部分をマーカーしたりしたいと書籍版を買っていたので、これから買う方は書籍版がおすすめです◎

 

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ウェブ電通報で要約が読めます

ウェブ電通報は、広告業界の最新動向やトピックスに加え、コミュニケーション領域に関連する電通グループの先進の知見やサービス、ソリューションなどを紹介するニュースサイトです。

『新・戦略思考の広報マネジメント』の価値づくりの考え方などについてもがいてあるのでぜひこちらも購入前に読んでみてください。

 

 

それでは、ありがとうございました!

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